内視鏡検査には消化器官の胃や食道などを検査する胃カメラと、大腸を検査する大腸カメラ検査があります。胃カメラは上部消化管内視鏡検査といって、食道から胃、十二指腸までをカメラで見る一方で、大腸カメラ検査は下部消化管内視鏡検査といって大腸を検査するためそれぞれ方法が異なります。どちらも内容物があると正常な状態での検査ができないため、検査を受ける前には注意が必要です。そこで今後内視鏡検査を考えている人が知っておくべき注意点を詳しくご紹介します。

内視鏡検査は基本的に予約が必要となる

内視鏡検査は病院に行ってすぐに受けられる簡単な検査ではありません。胃の調子が悪い、吐き気がするといった自覚症状があっても他の予約の人を差し置いて検査を受けることはできないのです。そのためできれば自覚症状が出る前に定期的な検査をすることをおすすめします。

すべてのクリニックで検査ができるわけではない

内視鏡検査は、すべての病院やクリニックで行っているわけではありません。設備が整っているクリニックであれば、同日に胃カメラと大腸カメラ検査を受けることも可能です。ガンが発症しやすく、内視鏡検査が必要とされる40代50代の方の場合、半日から1日かかる検査のために時間を調整するのは簡単ではありません。こういったことからも検査を考えている場合は早めに検査が受けられる病院やクリニックを探し予約をしておくようにしましょう。

胃カメラ検査を受ける場合の前日の注意点

胃カメラの検査を受ける際に注意すべき点を見ていきましょう。

前日の注意

食道と胃、十二指腸を検査する胃カメラには口からと鼻からと管を入れる方法があります。基本的にはどちらの場合でも事前の準備は同じです。当日は消化器官に異物がない状態であることが必須なので、夕食は21時までに済ませ、それ以降は検査が終わるまで絶食となります。水分は摂っても問題ありませんが、コーヒーやジュースなどは摂取しないようにしましょう。また前日の食事も消化の良いものを食べるようにします。病院によっては前日に食べる検査食を販売していることもありますので、食事に悩んでいるなら利用するといいでしょう。

前日に食べても問題ない物

うどん、そば、ごはん、食パン、たまご、豆腐、かまぼこ、チーズ、ヨーグルトなど

前日は食べない方がいい物

野菜、果物、海藻類、キノコ類、こんにゃく、雑穀

大腸カメラ検査を受ける場合の注意点

大腸カメラ検査を受ける際、人にもよりますが1週間前から準備が必要となります。その注意点を詳しく見ていきましょう。

検査1週間前からの注意点

大腸カメラ検査でポリープが見つかり当日切除を希望する場合は、服用している薬を調整する必要があります。風邪薬や鎮痛剤なども服用しないようにしなければならないため、病院で処方されている薬や市販薬がある場合は事前に医師に確認しましょう。

前日の注意

前日の17時ぐらいまでに食事を済ませ、絶食します。病院で腸をきれいにするための薬が処方されますので、飲んでから寝ます。前日は胃カメラの検査と同じく消化の良いものを食べるようにしましょう。また水分は補給してもかまいません。大腸カメラ検査の場合、前日の食事をすべて消化の良いものにする必要があります。ただ便秘気味の人の場合は、3日前ぐらいから消化の良いものだけを食べるようにしましょう。女性の場合、妊娠している、もしくは妊娠の可能性がある場合は検査を受けることができません。

薬は検査当日はいつも通りに服用する

血液が固まりにくくなる薬以外は、検査当日はいつも通り服用します。服用しても大丈夫かどうかは主治医や検査をする病院で確認しておきましょう。

当日下剤を飲んで排便がなくても病院には行く

検査が決まったときに、病院から下剤を処方されます。検査前日に服用しますが検査当日に排便がないこともあります。病院で腸洗浄などを行いますので、そのまま病院に行くようにしましょう。